2013年7月7日日曜日

Fedora19 のルートファイルシステムを Btrfs 化する

先日、Fedora19 が正式リリースされましたが、1パーティションに btrfs でインストールしたいと思ったのですが、インストーラでは指定できないようでした。何回か試行錯誤しましたが、まず ext4 でインストールしておいて、そのあと Live メディアから起動して、内容をバックアップして、mkfs.btrfs 後に書き戻すという方法で成功しましたので、自分用のメモも兼ねてご紹介です。

今回は、まっさらな SSD を使って、sda1 にインストールしました。インストーラからパーティションを切っても問題ないと思いますが、事前に 10G ほど sda1 を確保してからインストールしました。10G とは小さめですが、btrfs の透過圧縮機能をあてにしたサイズです。わたしの場合、これまでは Fedora を ext4 に入れるとしたら 20G くらいは割り当てていましたが、圧縮機能があれば半分の 10G くらいでも、わたしの用途では十分かなと。
ソフトウェアの選択を Development and Creative Workstation にして、ext4 にインストールした直後だと、約6G ほど消費した状態でした。

btrfs 化は、ライブメディア Fedora-Live-Desktop-x86_64-19-1.iso を利用して、次のように行いました。
※まずは、ライブメディアを起動して、ターミナルを開く
※root 権限を得る
# sudo bash

※ext4 のバックアップツールとして dump をインストール
# yum install dump

※別の HDD 等にバックアップを行う。わたしの場合は別の ext4 領域を使いました。
# mkdir /mnt_sdb1
# mount /dev/sdb1 /mnt_sdb1
# dump -y -0uf /mnt_sdb1/dump.sda1 /dev/sda1  ※ここで -y は LZO 圧縮するオプションです

※btrfs ファイルシステム作成
# mkfs.btrfs -f /dev/sda1

※バックアップデータを書き戻す
# mkdir /mnt_sda1
# mount -t btrfs -o compress-force=lzo /dev/sda1 /mnt_sda1
# cd /mnt_sda1
# restore -rf /mnt_sdb1/dump.sda1

※/etc/fstab に書かれている UUID とファイルシステム種別等を書き換える
# cd /mnt_sda1
# blkid /dev/sda1
/dev/sda1: UUID="xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx" UUID_SUB="yyyyyyyy-yyyy-yyyy-yyyy-yyyyyyyyyyyy" TYPE="btrfs"
# vi etc/fstab
UUID=xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx / btrfs defaults,compress-force=lzo 1 1

※initramfs の再作成と GRUB2 の再インストールのため環境設定
# mount -t devtmpfs devtmpfs /mnt_sda1/dev
# mount -t devpts devpts /mnt_sda1/dev/pts
# mount -t sysfs sysfs /mnt_sda1/sys
# mount -t proc proc /mnt_sda1/proc

※initramfs の再作成
# chroot /mnt_sda1 /bin/bash
# ls /boot/initramfs-3*  
/boot/initramfs-3.9.5-301.fc19.x86_64.img  ※カーネルバージョン確認
# dracut -f /boot/initramfs-3.9.5-301.fc19.x86_64.img  3.9.5-301.fc19.x86_64

※GRUB2 の再インストール
# grub2-mkconfig > /boot/grub2/grub.cfg
# grub2-install /dev/sda
# exit  ※chroot を抜ける
# 
ライブ DVD を抜けて、sda から起動できれば成功です。
現在の私の環境での、ディスク空き状況は次の通りです。
# cat /etc/redhat-release 
Fedora release 19 (Schrödinger’s Cat)
# df -kT /
Filesystem     Type  1K-blocks    Used Available Use% Mounted on
/dev/sda1      btrfs  10240000 3888960   5950044  40% /

2013-07-08追記
btrfs は swapfile には対応していないそうなので、ご注意を。
https://btrfs.wiki.kernel.org/index.php/FAQ#Does_btrfs_support_swap_files.3F
実際、fallocate , mkswap までは出来ますが、swapon でエラー(invalid argument)になるようです。わたしのマシンはメモリを 8G 積んでおり、swap の必要性を感じませんので、swap レスでいいやと思いましたが、用途によっては zram を使ってもいいかもしれません。
もちろん、別途swapパーティションを作ってもいいわけですが。

2013-10-12追記
まだアルファ版ですが、Fedora 20 でもインストール時には btrfs は指定できず、上記の手順でいけました。

2013-12-07追記
CentOS 6.5 でも、同様の手順で出来ました。Btrfs は RHEL 6.5 においても、まだ Technology Preview 扱いとなっており、安定性がクエスチョンですが、SSD の節約に compress-force=lzo が役立ちます。

2014-04-27追記
RHEL7 beta をインストールしたのですが、やはりインストーラからは btrfs を指定できず。Fedora 19/20 と同様に、いったん ext4 でインストールしたあとに btrfs 化しました。
ただし、今回は試しに btrfs-convert を使ってみました。使い方はいたって簡単で、レスキューモードで起動後に、ext4 としてインストールしたパーティションを指定して実行するだけです。あっという間に変換が完了します。変換すると UUID が変わってしまうので、この記事の手順の fstab の変更の箇所から同様に操作して、btrfs 化に成功しました。
compress-force=lzo を活用したければ、やはりバックアップからリストアしないといけませんが、透過圧縮を使わないなら btrfs-convert のほうが手っ取り早いかと思います。btrfs-convert の仕組みは、次の URL に解説があります。すごい、賢いです。
https://btrfs.wiki.kernel.org/index.php/Conversion_from_Ext3
このように、変換前のイメージが、サブボリューム ext2_saved に保持される方式になっているので、btrfs-convert を利用した場合には、ext2_saved の削除をお忘れなく。

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